私が5歳ほどの頃の出来ごとで、未だに夢か現実かも明確ではないのですが、とある晩、家には父や私の兄弟はおらず母と2人でした。
寝室の壁一面には大きなタンスが2つあり、そこは洋室で窓には障子用のレーンがあった為、窓とタンスの間にはほんの僅かな隙間がありました。
夜も深くなってきて、母と寝床に着こうと電気を消そうとした時、窓の反射で窓とタンスのその隙間に何かがいるように見えました。
まさかと思い、恐る恐る窓とタンスの隙間を覗いたところ、毛布にくるまった髪の長い女性が怯えた様子でこちらを見ていました。
驚きと恐怖で声も出なかったのですが、とっさに枕を手に取り、「それ」を何度も殴り付けていました。
すると「それ」はほんの少しずつ隙間から出てきて、ゆっくりと寝室を出て、こちらを見ながら隣の父の部屋に吸い込まれるように入っていきました。
その時の「それ」は、怯えた様子で毛布にくるまり、私に身体を向けたままスライドをしているような平行移動をしていました。
そのまま父の部屋に吸い込まれるように消えていった「それ」を追うことは、恐怖で出来ませんでした。
後日、この話を母にしても、その場にいたはずの母にこのような記憶は無いようです。
それもあり、当時私が幼すぎた為今でもこれが夢なのか現実だったのか分からないのですが、何より1つ、ずっと疑問に思っていることは、あの数分間母はどうしてずっと微笑ましそうに笑っていたのでしょうか。
オカルト研究室室長の考察
タンスの隙間にいたということは小さな女性だったのでしょうかね?
もしくは等身大の人間の女性だけど透けているようにみえたのでしょうか。
家で遭遇したとのことなので、その時一度だけなのであれば通りすがりやふらっとよってきた存在であり、地縛霊的なものではないのかなと思いました。
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