自分が中学三年生くらいのときに、家族ぐるみで仲良くしてもらっていた健人くんという友達がいました。
週に一回は必ず健人くんの家で遊ばせてもらっていたのですが、ある日健人くんの両親から「一緒にキャンプ行かない?」と誘ってもらえました。自分の親はそのとき用事があったので、健人くん一家のなかに自分だけ混ぜてもらう形でキャンプ場へ行きました。初めてテントを組み立てたり、焚き火をしたり、カレーを作ったりといろんな体験ができて嬉しかったです。
ただ、そのキャンプ場の近くには森があって、夜になるとそこだけ異様な雰囲気が漂っていたのです。周りから隔離されていて、人も全くいないような森でした。当時の自分はホラー映画とかを好きで見てるタイプだったので、健人くんと一緒にその森で肝試しをしてみようという話になりました。大人に言ったら止められそうだから、健人くんの両親には内緒で行きました。
森の入り口まで辿り着き、じゃあ入ってみようというときに足がすくんで動けませんでした。その時点では霊も見ていないし、物音も聞こえないのに体が拒否反応を起こしてる感じでした。でも健人くんにバレてビビってる思われたくなかったので、平気なふりをして進みました。
懐中電灯で照らしながら進んでいくと、大きな木に何かがくくりつけられているのを発見しました。近づいて良く見てみると、女の子の人形で恐らく海外のものみたいでした。それだけでも不気味だったのに、もっと恐ろしいことを発見してしまいます。なんと、両目の辺りにまち針が刺されていたのです。そして目の下には赤黒い液体がついていて、血の涙を流しているように見えました。僕と健人くんは何もいわずともこの状況はヤバいと思い、全力でキャンプ場へとダッシュしました。大人に言ったら怒られると思ったので、結局誰にも言えず、健人くんと自分の中での秘密の思い出となっています。
オカルト研究室室長の考察
森の中で木にくくりつけられていた少女の人形と遭遇するなんて怖すぎますよね。しかもそれが血の涙を流しているなんてなにかしら伝えたいことがあったのでしょうか。
両目のあたりにまち針が刺されていたということなので呪詛のようなものではないかと考えられます。
素人が行っている呪詛だと思われるので下手に関わるととばっちりを受けるので即座に離れて正解ですね。
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