私が通っていた小学校の怪談になります。
その学校で噂されていたのは、ひとりでに鳴るピアノです。ここだけだと良くある話ですが、この怪談ではそのピアノを聞いた者は、鳴り終わった後に曲の続きを間違いなく弾かなければならないと言うものでした。元々、この怪談が出来たきっかけはとある生徒の自殺です。
その生徒はピアノが得意でしたが、先生が厳しく少しのミスタッチも許されませんでした。ある日、ピアノの発表会でその子は緊張からミスを連発してしまいました。
待っているのは先生からの厳しい叱責です。それが余りに恐ろしく、とうとう学校の屋上から身を投げてしまったそうです。
それ以来、音楽室に現れてその時のピアノ曲を弾くのです。ですが、どうしてもミスタッチしたパートに差し掛かると曲が止まってしまいます。永遠に終わらない演奏にいつまでもこの世を彷徨っているのです。
そこで、この曲を聞いた者はゆっくりでも良いので正しい音階を奏で、その子を成仏させてあげないといけません。
ですが、もし少しでもミスをしてしまえば忽ちその子にあの世まで連れて行かれてしまいます。その為、今までそのピアノの音色を聞いた事が有ると言う生徒達は、曲が途切れる前に逃げ出しました。恐ろしさからとてもピアノを弾く事など出来ません。恐らく、今でも曲は終わらずその子の魂は学校内を彷徨っているのでしょう。
オカルト研究室室長の考察
音楽室でひとりでに鳴るピアノというのは学校の怪談では定番ともいえますよね。噂が噂を読んでいった典型的な都市伝説というように考えられます。
否定的な観方になりますが、「正しくピアノを弾くとその子は成仏ができる」ということはどこからの情報なのでしょうか。
もし正しい情報だとしたら、すでに正しいピアノを弾いて成仏ができたことになるります。それ以降はこの怪奇現象はおきないはずですね。
これらのことから典型的な都市伝説かと思われます。
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