最もポピュラーな妖怪-河童-
緑色の身体に黄色いくちばし。手には水かきが付いていて背中に甲羅、頭には皿がある水辺の妖怪できゅうりが好きな妖怪といえば河童。河童は日本人が一番親しみのある妖怪だといえるくらいお馴染みの妖怪です。
しかし、河童と聞いて誰もが想像する緑色の体をした河童の姿は数あるバリエーションの中のひとつでしかなく、毛が生えているものや、甲羅を背負っていないもの、赤い河童など様々な姿で古くから描かれてきました。
江戸後期に描かれた水虎十二品之図では多彩な河童の姿が描かれている
また、姿だけでなく、河童という呼び方も地方によってはさまざまであり、「カワッパ」「ガラッパ」「カワタロウ」といった「カッパ」の語感と近いものから「セコ」「メドチ」「シリヒキマンジュ」などカッパという語感には全く似ていないものもあり、河童の別名とされるものの数は70種類以上にものぼる。
これらの呼び名の違いは伝えられている姿や習性、地域での信仰やエピソードなどによって違ってくるもののようだ。
しかしながら河童は水辺に生息する妖怪で相撲が好きで人間の尻子玉を抜いたり、馬を水辺に引き込むといった特徴は全国各地に残されている。
いたずら好きでも憎めない河童
河童は人や馬を水に引きずり込み溺れさせるという恐ろしい習性がある一方で、いたずらに失敗して人間に懲らしめられるというユーモラスな話も全国各地に残っており、畏怖される妖怪というよりは親しみのある姿で伝えられている。
青森県に残されている話では、赤い髪と赤い体をした人間の子供くらいの大きさの河童が馬を淵に引きずりこもうとしたけど、馬の力が強すぎて逆に河童の方が引きずり回されてしまった。飼葉桶の中に隠れていた河童を家人が見つけてとらえたときには河童の皿の水が乾いて弱り切っていた。観念した河童は「二度とこの村の人々に悪さはしない」と誓い解放してもらって淵へ戻ってひっそり暮らした。
また、新潟県に伝わる話では女性の尻が好きな河童がおり、ある家では夜に妻が厠へ行くと冷たい手が尻を撫でてくるという怪異に悩まされていた。そこで主人が女装して厠へ入り尻を撫でようとする手を切り落とした。すると翌日河童が家にやってきて「これから毎日魚を届けるから腕を返してくれ」と懇願してきた。主人は仕方なく腕を返してやると翌朝から玄関先に魚が届けられるようになったという。
日本全国にはこれらのほかにも面白ろい言い伝えが数多く残っており、河童のミイラや河童から教わった秘伝の薬などといった遺物も全国に残されている。
河童は昔はいたのかも知れませんね。
南紀白浜の那智の滝に行ったとき、薄っらとですが、河童らしきものが写っていました。
最初は、獣のような顔で猫俣のような妖怪に見えましたが、よく見てみると河童らしきもの、くちばしのような黄色い鼻で血が滴るような赤い口、背中には亀の甲羅のようなもの、目はツリ目で、体は人間のようなふくよかな体型でした。
私の目の錯覚かも知れませんが、そのようなものが写っていました。
crystalさん
いつもコメントありがとうございます。
和歌山にも『彦左と河童』や『カンザシをさした河童』などの民話が残っていますね。
おっしゃるように、河童は昔存在していたが絶滅してしまった、もしくは未確認動物の可能性があるのではないかとも考えています!