近所の神社でいつも遊んでくれた女の子がいた
親には遊んでくるとしか伝えずに家を出て、走ってその神社まで行ってたから、親も誰と遊んでるのかとかまで知らなかったらしい
綺麗な模様だったのははっきり覚えてる
それに、女の子の服装もおかしかったと思う
なんて言えばいいんだろ、?七五三で着るような感じの服?着物?だった
私はまぁ楽観的どころかただのバカだったから疑問に思っても「そんなもんかー(?)」で済ませてた
でも細かくもないのに、その女の子の顔が思い出せない
でもニコニコしてたのは印象に残ってる、?覚えてないのに不思議な感じ
で、その日もいつものようにキャッチボールとかけん玉とかして遊んでたら、参拝客が来た
それは足音で分かったんだけど、視認するかしないかのときに、女の子に引っ張られて木の影?に隠れさせられた
本当に理由もなく怖いって感じた
女の子を見ると、口に人差し指をつけて、シーって可愛らしい仕草をしてた。惚れた
私は促されるがままにじっとしてた
しばらくして参拝客が帰って、また女の子と遊びを再開した
そういや名前も覚えてないや
コマ?みたいな感じの名前だったと思うけど…
コマ遊びをしてた時に、「私の名前と似てる」みたいなこと言ってた気がするから…
ほら、コマさんだとアレだから…
その日は5時のチャイムでそのまま家に帰った
今思うとコマちゃんはずっと私を見送る側だった
コマちゃんが家に帰ってるところを見た事がない
別にその時はなんとも思ってなかったと思う
だって私バカだもん
「まーそーゆーこともあるよねー」くらいにしか思ってなかったんじゃないかな自分
私はいつも通り神社に来て、先にいた女の子と軽く雑談をしてた
その後にコマ回ししてた
ひっくり返るコマとか、回したら色が変わるコマとかあるじゃん。アレ
近くの駄菓子屋で売ってたやつをありったけ持ってきて、二人で遊んでたの
ぐるぐるぐるぐるぐるぐる回るコマ
色鮮やかに回って、奇怪な動きをするコマ
コマちゃんも私も見入ってた
だから、参拝客に気づけなかった
「1人で楽しそうに遊ぶんだねぇ」みたいな感じで
その神社、ちっさくて神主もいないようなボロ神社だったの
だから参拝客とかあまり来なくて、山の中?でもないけど、木に囲まれて見つけにくい神社
だからこそコマちゃんも油断してたのかもしれない
1人、と言われて、私が違和感を感じないわけがなくて、ちらっとコマちゃんを見た
始めてみる顔で、とにかく衝撃的だったのが印象に残ってる
顔自体は覚えてないのにね
それで、私は怖くなった
参拝客はもう既に帰っていて、そこにいるのは私とコマちゃんだけになった
戻ったと言うべき、?
でも私はコマちゃんが怖くなった
だってあの参拝客にはコマちゃんは見えてなくって、私しかその目に写してなかった
別にいいけど、しばらく落ちるからね
朝か昼過ぎになったら戻ってくると思う
思い出したら気持ち悪くなってきたの
ごめんなさい
見たい人は待っててく
鳥肌がたつというか、得体の知れない恐怖が襲いかかってきて、勝手に涙が溢れた
先日に感じたなんとなく怖いってやつの比じゃないくらいに怖かった
ガクガク震える足で、全力で走って帰った
でも走れるわけがなかったんだ
足の力は抜けてるし、立つのが精一杯だったのに動かせるはずなかった
今思うと、影?が不自然だった
本体より先にいるっていうか、地面につく足と影の足が繋がってなかった
影が走り出したと同時に、私も走り出したって言えばいいのかな?そんな感じだった
恐怖からの幻覚かもしれないけど、その違和感は未だに残ってる
ときどき、今でも影が先に動くってことがある
でもふと見た時にはいつも通りで、気のせいかなってそんなこともあるよねってできるだけ楽観的にとらえてる
気づけば家についてて、とりあえずリビングにいた母に泣いてすがりついた
背後からいきなりで驚いたんだと思う
多分条件反射で蹴り飛ばされた。ごめんて母上…
で、えぐえぐ泣きながら事の顛末を説明して、その日は終わった
シングル家庭だから父親はいない
怖かったけど、好奇心が勝った
階段登ってすぐに両サイドに狛犬がいるんだけど、今までは気にしてなかった
なのになぜかその日は気になった
存在が異質?って言えばいいのか
だけど左側の狛犬は壊れてた
その前の年の台風でやられたのは風の噂で知ってたけど、気にも留めてなかった
左側のやつはまぁ壊れてんなーってくらいにしか思わなかったのに、右側の狛犬だけが気配が違う感じがした
初めてのスレ立てだし、普通に初心者だから、説明不足で分からないところがあったら遠慮なく言って欲しい
ホコリも枯葉も砂も巻き込んで、目も開けられないような強風だった
ごおおって音がして、木の葉が揺れてるのも音でわかった
その中で、声?も聞こえた
「ひとりぼっち」とか「__しかった」みたいなこと言ってたと思う
記憶の問題もあるだろうけど、多分はっきり聞こえてなかったと思う
風といっしょになぜか私も叫んでたから
でもあの異質な気配?は私にまとわりついてる
割ともう慣れたけど、最初は意味わかんなくて泣き叫んだ挙句に神社の周りを走り回ってた
で、いちばん不思議なのが、自称視える友達に「ついにロリコンに目覚めたかこの変態」って言われること
1人じゃない。複数人に同じことを言われる
でも私にそんな趣味ないし、あったとしてもそんな踏み込んだ話をするわけがない
だから「なんで?」って聞くんだけど、これもまた同じようなことを言う
「なんでもなにも、背中にくっついてるじゃん、女の子」って
和服の女の子が、私の後ろにいるらしい
「神社の狛犬はまあまあいい子だし私専門外なんで頑張って」だよ
こまいぬ?コマイヌ?こま?あ、コマちゃん?
いや専門外てなんや
・先に動く影は狛犬さんが入り込んでるから
・害を与える訳ではないし、なんならいい事を呼び寄せる
・寺と神社は違う
ってことくらいだけど
そしたら、影が動いた直後にその場に何かしら良くないことが起きるってことがわかった
例えば、とあるアパートの下を歩いてたとき、影がいきなりUターンしたかと思えば上から植木鉢が落ちてきたり
そのまま真っ直ぐに歩いてたら、私の脳天に落ちてきてたと思う
かと思えば、私の足に勢いの着いたボールが転がってきて、足にあたって跳ね返って子供の手におさまった
と同時に、私の横スレスレを車が過ぎてった
私が止まってなければ、ボールはあのまま道路に出て、あるあるとすれば子供も道路に飛び出してたんだと思う
そこで車が止まるかどうかは分からないけど、結構なスピードだったから多分急には止まれないと思う
ときどきだけど、夢にコマちゃんが出てくることがある
「いっしょがいい」とか「さびしいのはいや」とか、そういうのを一方的に話して、私が話しかけようとすると目が覚めるって感じの夢
一応聞くけど、これってあるある?
できる人だけでもいいから、周りの意見とかも聞いてみたい
消えたいと強く願う者は普通の人より影が幾分か薄いらしい。が、私はそんな人を見た事は無いので多分これは住職の創作または妄想だと結論づけてる。異論は認めん
ただ不意打ちで先に動かないで欲しいのは切実な願い
他に書くこともないんだけど、聞きたいことある?
おもしろかった
わぁありがとう
住職が言うには動く影の正体は狛犬らしいけど、狛犬=コマちゃんって解釈でいいと思う?
オカルト研究室室長の考察
最初は座敷わらしのような妖怪かなと思って読んでいましたが、狛犬の化身といった感じなのでしょうか。
神社ということなので氏神様が関係しているようにも思えます。危害を加えるようなものではなく守ってくれたり、いいことを呼び寄せてもらえるならいいですね。
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引用元:ちっさい頃の話
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