昇魂之碑

御巣鷹の尾根に語り継がれる不思議な話 ― 日航機墜落事故から40年

群馬県上野村、標高1,565メートルの山中にある「御巣鷹の尾根」。1985年8月12日、日本航空123便が墜落し、520人もの命が失われた場所である。以前このコーナーでは、この事故をめぐる自衛隊関与疑惑について取り上げた。今回は視点を変え、40年近くにわたって語り継がれてきた、この地にまつわる不思議な話を紹介したい。

520人が犠牲となった、航空史上最悪の事故

日本航空123便は、1978年に起きたしりもち事故の修理不良により、後部圧力隔壁が破損。垂直尾翼と油圧操縦系統を失うという致命的な状態のまま、機長らは32分間にわたり必死の操縦を続けたが、御巣鷹の尾根へと墜落した。乗客乗員524人のうち520人が犠牲となり、生存者はわずか4人。犠牲者の中には、歌手の坂本九さんも含まれていた。単独機の事故としては、今なお世界最悪の犠牲者数として記録されている。

灯籠流しと慰霊登山、40年近く続く祈り

事故翌年の1986年8月1日、墜落現場には「昇魂之碑」が建立された。以来、毎年8月11日には墜落時刻である18時56分に合わせて神流川で灯籠流しが行われ、翌8月12日には遺族らによる慰霊登山が続けられている。近年は遺族の高齢化や感染症の流行により登山を断念する人も増えており、2023年には現地に衛星インターネット環境を整備し、オンラインでの参加ができるようにする取り組みも始まっている。

現地で語られる、いくつかの不思議な話

これほどの数の命が一瞬にして失われた場所だけに、御巣鷹の尾根では以前から様々な体験談が語られてきた。慰霊登山中、山の奥から「助けて」という声が聞こえたという証言や、撮影した写真に無数の光の玉(オーブ)が写り込んでいたという報告がある。夜間、誰もいないはずの登山道で足音がついてくると感じた人や、慰霊碑に花を供えた直後、突然強い焦げ臭い匂いに包まれたという体験談も伝えられている。

中には、音楽プレーヤーに入っていないはずの坂本九さんの楽曲が突然流れ出したという、にわかには信じがたい話も残っている。特に慰霊碑「昇魂之碑」の周辺では、強い気配を感じるという声が多いという。

オカルト研究室室長の考察

520人という数の重さを考えれば、この場所に特別な気配を感じてしまうのは、ある意味で自然なことなのかもしれない。それが本当に霊的な現象なのか、あるいは事故の悲惨さを知る人間の心が見せる感覚なのか、その答えは誰にもわからない。

ただ一つ言えるのは、御巣鷹の尾根は今なお遺族にとって祈りの場であり、心霊スポットとして興味本位で語るべき場所ではないということだ。もし訪れる機会があれば、静かに手を合わせてきてほしい。

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